アーシの毎日インプット

毎日1つ以上学習する。学習した内容を公開する。を目標に自分のスキルアップを目指します。

トリチウムは三重水素

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ちょっと前に話題になった放射性物質トリチウム

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かわいい顔をしたイラストも話題になりましたね。

危険だとか危ないとかは聞きますが、そもそもトリチウムとは何なのだろうということが気になったので調べてみました。

 

まず最初に、トリチウムと聞くと元素の1種なのかなと思ったのですがそうではありません。

 

三重水素」と呼ばれ、水素の同位体です。

 

Wikipediaでも三重水素というページに書かれています。

三重水素 - Wikipedia

 

ちなみに、水素の同位体は今のところ8種類が発見・合成されており、それぞれの特徴は下記のようになっています。

  別名 陽子の数 中性子の数 放射性 半減期
軽水素 プロチウム 1 0 × -
重水素 デューテリウム 1 1 × -
三重水素 トリチウム 1 2 12.32年
重水素 - 1 3 1秒未満
重水素 - 1 4 1秒未満
重水素 - 1 5 1秒未満
重水素 - 1 6 1秒未満
重水素 - 1 7 1秒未満

 

なお、自然界に存在する水素の99%以上が軽水素です。

 

中学・高校で習う陽子1つ・電子1つが水素というのはこの軽水素を表わします。

 

トリチウムは陽子1つ・電子1つに加え、中性子を2つもつ水素のことです。

 

そうなると、水素であるという特性はそのままにその特性を変かさせる中性子ってなんだろうという疑問が生まれてきます。

中性子 - Wikipedia

 

中性子は「+の陽子」「ーの電子」と違い電荷を持っていないため、原子核(陽子と中性子で構成される元素の核)の物質と反応しやすくなっています。

 

この中性子原子核の中で陽子とのバランスが取れているうちは安定するのですが、バランスが取れないと崩壊が発生します。

 

崩壊が発生すると、中性子は陽子+電子+反電子ニュートリノへと姿を変えます。

 

ここで、トリチウムの場合について考えてみましょう。

 

トリチウムは先程説明したとおり、陽子1つ・電子1つに加え、中性子を2つもつ水素ですが、

中性子の数が陽子に比べて多く、原子核の中では中性子が不安定な状態になっています。

不安定ですので、半減期12.32年という中であるとき中性子の崩壊が起こります。

崩壊が起きると中性子は陽子+電子+反電子ニュートリノへと姿を変えますので、

トリチウム陽子2つ・電子2つに加え、中性子を1つもつヘリウムに姿を変え、反電子ニュートリノを放出するということになります。

 

この反電子ニュートリノ放射線と呼ばれるものなのだそうです。

 

この放射線がどの程度の量で人体や他の生物に影響を与えるのか?というのが社会問題になっています。

 

 

 

生物への影響や社会問題についてはまたの機会があれば・・・

 

【補足1】

重水素以降はすぐに半減期が来て崩壊してしまうため、一瞬誕生してもすぐになくなってしまいます。

ですので、自然界には存在しないといってもいいでしょう。

 

【補足2】

元素
原子核
┃┣陽子
┃┗中性子
┗電子

 ※中学か高校で習ったとは思うのですが、完全に忘れていました。

 

【補足3】

改めてイラストを見てみると・・・

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原子核(頭の部分)に陽子1つ、中性子2つ。

水素の同位体ということも泳いでいるところからそれとなくわかる、良いデザインだったのではないでしょうか?

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