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QC検定1級問題:015

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3月にあるQC検定1級の試験に合格するために、品質管理を学習中です。

QC検定1級の過去問を読み物に編集しました。

 

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※試験では赤字の箇所が選択肢問題として出題されています。

 

【問題】

2017年・秋

問11

T社は機械部材メーカーである。T社ではメーカーとしての基盤強化が重要と考えており、毎月幹部研鑽会の中で取り組むべき事柄について検討している。本日のテーマは日常管理であり、各議長から関連する説明や提案が行われた。

[1]A課長

金属部品の切削加工現場をパトロールしていると、研磨かすにより小さな切り傷を負う状況があった。重大災害は発生していないが、小さな怪我やヒヤリとする状況が日常的にあるのではないかと思われる。

しかし、こうしたインシデントを把握できていないのが実態である。インシデントは、OHSAS 18001では「事故につながるか事故につながる潜在性をもったできごと」と定義されている。事故や災害という結果だけに着目するのではなく、こうしたインシデントを抽出するための活動方法を幹部会で検討したい。

[2]B課長

製品Hの月次生産計画に対し、生産実績が達成できていない状況がある。その原因として自動組立ラインの生産性が低下してきているようで、設備の稼働状況について日常管理としての取組みが弱いと反省している。

そこで、指標として「設備総合効率」を管理するようにしていきたいと考えている。設備総合効率は、一般的に設備の使用効率の度合いを表す指標で、「時間稼働率」と速度低下などの大きさを示す「性能稼働率」、そして「良品率」の積で算出できる。

設備総合効率を日常的に管理していくことで、設備の使用効率の度合いを把握することができ、低下した場合には適切な対処や改善などの活動も可能となると期待できる。

[3]C課長

製品Mは、複数の部品の組立て、塗装などの加工を経て製造する部材製品である。先日、半日じっくり現場を見ていると、部分的再塗装、組立部品間の隙間修正、再加工などの手直しや調整、手戻りをしばしば行っていることがわかった。

品質クレームや検査不合格はないので安心していたが、製品Mの製造工程には改善すべき問題があると思っている。

そこで手直しや調整、手戻りの状況を日常管理として把握するために、指標として「直行率」を設定し管理していくようにする。

直行率は組立工程などにおいて、主に停滞の排除および調整の排除をするために把握する尺度である。直行率をとおして製造工程の状況を把握し、改善していくように取り組んでいくつもりである。

[4]D課長

いくつかの製品で油汚れなどの付着クレームが指摘されている。また設備のトラブルも多いため、工場全体の生産設備や搬送ラインをみると、汚れており一部に油漏れなどもある。製造作業を行う一人ひとりの"自分の設備は自分で守る"という意識と行動が重要ではないだろうか。

そこで、自主保全活動を展開したいと考えている。活動の進め方は、自主保全活動の一般的ステップ展開である「7ステップ」で行うが、最初の2つのステップに特に力を入れたい。

まずステップ1の「初期清掃」を徹底して行い、強制劣化を防止するとともに潜在欠陥の抽出と処置を行う。そのうえで、ステップ2の「発生源・困難箇所対策」に取り組む予定である。

自主保全を行うためには教育を含めて工場全体で推進する必要があり、幹部の皆さんの協力をお願いしたい。

 

 

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過去問の出典はこちらです。

【アーシの原点】

【頭を鍛える迷路集】


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