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QC検定1級問題:011

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3月にあるQC検定1級の試験に合格するために、品質管理を学習中です。

QC検定1級の過去問を読み物に編集しました。

 

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※試験では赤字の箇所が選択肢問題として出題されています。

 

【問題】

2017年・春

問15

T社(資本金4億円)は一般消費者向けの小型機器メーカーである。T社では、社会における企業の役割やあり方を考えながら、健全な企業活動に基づく発展を目指している。しかし、自分達では気がつかないうちに問題ある行動をとっているかもしれない。そうならないように、T社では定期的に幹部会で議論を行っている。本日の幹部会でも3つのテーマについて議論が行われた。

①テーマ[1]

当社は、D社(資本金2億円)に部品加工を依頼している。D社から加工された部品が納期どおり納入されたが、受注計画の変更から当面この部品が不要となり、発注担当者が納入部品を受領しなかったという事例があった。

≪議論≫

この事例は、「下請法」に抵触する行為であると考えられる。直ちに受領し、支払いなど必要な措置を行う必要がある。

また別な部品では、受入検査で"部品の表面がザラザラしている"という指摘があり、返品している事例がある。

この場合は、加工部品の「仕上がり品質」を定めてD社と取り交わした仕様書を確認する必要がある。加工部品の表面状態が仕様書の中で規格として具体的に定められており、規格からみて明らかな瑕疵があれば返品できるが、表面状態について「問題がないこと」など曖昧な規定であるにもかかわらず返品すれば、「下請法」に抵触する場合がある。

今後こうした問題が起こらないよう、早急に「下請法」についての社内説明会を開催する必要があると考えられる。

②テーマ[2]

製品のPRカタログは、製品販売における重要なツールである。その内容は正確で問題がないことが前提であり、しっかりと社内で確認するようにしたい。

≪議論≫

カタログ作成で注意すべきことはさまざまな事柄があるが、例えば、実際の性能より著しく優れているような表現には特に注意したい。根拠が不十分な場合や評価が適切でない場合には、「優良誤認」ということになり、「景品表示法」に抵触することも考えられる。常に適切な評価と正しく明確な根拠に基づく製品PRカタログが作成できるように、今後も社内で徹底的に確認するようにしたい。

③テーマ[3]

企業活動において環境負荷について考えておくことは、企業の社会的責任という意味から重要なポイントである。当社の新製品開発や生産活動における環境負荷低減への取組み方について考えてみたい。

≪議論≫

これまでの新製品では、製品の再資源化であるリサイクルを中心に考えてきたが、それでは不十分である。生産工程で多くのエネルギーを使っているが、これらの削減も必要である。また製品や部品を再使用できるような製品設計も必要になる。これら、環境保全の基本的な活動である「3R」に基づき、新製品における環境負荷の低減に取り組むことが重要である。

また生産活動における環境保全活動の在り方を考えるうえで、当社が環境に影響を及ぼす事柄、例えば大気への放出、水への排出、排出エネルギーなど、ISO14001の環境マネジメントシステムでいう「環境側面」を明らかにしておき、継続的に影響の削減に取り組んでいく必要がある。

 

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過去問の出典はこちらです。

【アーシの原点】

【頭を鍛える迷路集】


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